振動対策に必要な要素の理解~振動周波数~

振動は「周波数(Hz)」と「振動の大きさ(加速度・速度・変位)」で成り立っています。
振動の大きさだけが分かっても対策するには周波数を特定しなければ適正な対策製品を選定することができません。
ここでは、振動の「周波数」とは何か、周波数によって振動の大きさが変わることをわかりやすく解説しています。

振動周波数がなぜ必要なのか

振動は「周波数」と「振動の大きさ」で成り立っており、周波数の変化で振動の大きさが変わる性質があります。
振動の大きさだけが把握できても周波数が分からなければ、対策製品で手あたり次第評価することになります。
そのため、周波数帯別にどれだけの振動の大きさになっているかを把握して対策する必要があります。
ここからは、振動周波数の理解を深めるとともに、周波数で振動の大きさが異なるとはどういうことかを解説していきます。


振動周波数とは

振動周波数とは、1秒間の揺れの回数を表し、単位は「Hz」となります。※ヘルツと呼びます。
1秒間の揺れの回数が60回揺れれば60Hz、100回揺れれば100Hzと表します。

周波数の変化例

洗濯機のように大きくゆっくり揺れる振動は周波数が低く、床の小刻みに速く揺れる振動の方が周波数は高くなります。

5Hzの場合(洗濯機の例):左と右に往復した揺れが1秒間に5回揺れる
150Hzの場合(床の例):上下に往復した揺れが1秒間に150回揺れる

周波数によって異なる振動の大きさ

振動は周波数と大きさから成り立っています。
振動の大きさは、数値で表現されたり、体感することによってイメージが湧きやすいと思いますが、これも周波数と大きく関わっています。
以下は振動を周波数と大きさで表現しているパワースペクトルグラフです。横軸が周波数、縦軸が加速度(振動の大きさ)となっています。
このグラフから、○Hz~○Hzの周波数帯では振動の大きさは小さいですが、○Hz~○Hzにかけて大きくなっています。
このように、振動といっても、大きさは周波数によって異なります。
対策製品も同様に「減衰できるか」「増幅させてしまうか」の特性が周波数によって決まるため、この周波数を明確にすることが必要となります。
この周波数を特定するには、振動を測定し、解析することによって明確にできます。

周波数特定に困ったらソリューションを活用

周波数は、対策製品の選定や対策基準の設定に必要な数値化です。
これらは振動測定、解析によって把握することができます。ナベヤでは、周波数特定の測定解析ソリューションがあります。