振動対策プロセスとは~障害判断から対策まで~
はじめに
振動対策は「障害原因」「対策周波数」「振動の大きさ」を特定、適正な製品を選定・導入し効果を実証することが必要です。
これらのプロセスを怠り、対策製品を導入すると効果がない、逆に状態が悪化するなど悪影響を及ぼすことがあります。
ここでは方向性や手順など踏まえて振動の対策プロセスをわかりやすく解説しています。
障害原因を特定・対策の方向性を明確にする
画像のぼやけ、測定値のバラつきによる検査不良、皮膜厚みのバラつきによる生産不良が発生したとします。
ここでは振動が原因と判断はできません。
まずは不良の原因を究明し対策の対象を明確にする必要があります。対策の対象が振動ではなく装置の剛性が対象となる場合もあります。
以下は測定不良が発生した場合を例として、対策の対象など方向性が変わることを示しています。
対策する周波数・振動の大きさの特定/対策基準を明確にする
振動が原因で対策が必要になった場合、対策の対象とする「周波数(Hz)」「振動の大きさ(加速度、速度、変位)」を数値化する必要があります。
これは対策完了の状態を体感的なあやふやな状態ではなく、振動の大きさをどこまで抑えるのか対策基準を「数値」で明確にするためです。
そして、障害が起きない「振動の大きさ(加速度、速度、変位)」を設定し、「対策基準値(GOAL)」を明確にします。
使用条件に基づき対策製品を選定する
対策周波数・振動の大きさ・対策基準を明確にしたのち対策製品を選定します。
装置の取付条件に関わる荷重、取付形状、使用環境に関わる温度や耐性、対策基準まで振動を抑える減衰性能などを考慮し選定します。
対策製品を採用し効果測定・対策完了
対策製品を選定したら実際に装置に設置し、減衰効果と稼働上問題が起きないか確認します。
減衰効果も体感的ではなく、振動測定・解析によって対策基準を満たしているか明確にすることが重要です。
対策基準を満たし、稼働上問題がなければ対策完了となります。
困ったらソリューションを活用
このように、振動対策は適正なプロセスと数値で判断することが重要となります。
対策の方向性や方法などが分からない、対策周波数が分からないなどといった場合は、ナベヤのソリューションで解決できます。
ぜひご活用ください。