固有振動とは

物体に衝撃を与えると、物体はそれぞれ決まった周波数（1秒間に揺れる回数）で振動します。
試しに身の回りにある物を叩いてみてください。机や楽器を指で叩くと誰でも同じ音が出せるはずです。物体は誰がどんな風に叩いても同じ高さの音が出ますが、それは物体がそれぞれ決まった周波数で振動しているからです。
このような物体ごとの決まった振動を「固有振動」、その周波数（1秒間の振動回数）を「固有振動数」と言います。

共振 / 共振周波数

物体に固有振動を繰り返し与えると変位が増幅し、どんどん大きくなるという現象が起こります。この物体が大きく揺れる現象を「共振」と言います。
この共振が起こる周波数を「共振周波数」と呼びます。共振は物体の固有振動数と同じ周波数の振動を受け続けると起こるため、数値上は共振周波数＝固有振動数と言えます。

＜ブランコでのイメージ＞
ブランコを漕ぐとき、ブランコの動きに合わせて前後に体重をかけるとより大きく揺れます。ブランコの前後の揺れと人の揺れが一致したことでブランコが共振しているのです。

対策製品がもつ固有振動と振動増幅領域の確認不足が原因！

振動増幅領域での使用は悪影響か効果が無い

対策をしたい振動の周波数と製品がもつ固有振動数が合致する場合、共振という現象が起き、大きく揺らしてしまいます。また、固有振動数付近の周波数では振動を増幅させます。
すなわち、製品には振動を増幅させる振動増幅領域があるのです。
これにより、対策に合っていない製品を使うと設置前後で振動が減衰しないことや、むしろ増加してしまうことがあります。

このように、対策したが効果がない、悪くなることを避けるため、対策したい周波数が製品の振動増幅領域から外れているか確認する必要があります。

対策したい振動が除振領域に該当しているかがポイント！

まずは、製品にも振動を大きくする振動増幅領域、振動を抑制する振動減衰領域があることを理解しておきましょう。
対策製品は以下のように振動増幅領域と除振領域の特性を持っています。
対策したい振動の周波数が除振領域に該当していることを事前に確認することが重要なポイントです。