マシンバイス選定のポイント

はじめに

マシンバイスとは「ワークの位置決め機能」、「クランプ(メカ式・油圧式)機能」、「ベースへの取り付け、位置決め機能」をあわせ持つ汎用性に富んだジグです。
ここでは、マシンバイスのポイントをご紹介します。

ワークの大きさから選定する

「口開き」から選定する

ワークをクランプ可能な口開きを選定する必要があります。
一般的な精密バイスは口幅と同様程度の口開きです。

「口巾」から選定する

口巾を大きく超えるワークは加工中にワークの振動(ビビリ)が発生したり、ワーク脱落の原因となります。
ワークに適した口巾のバイスを選定してください。
長尺ワークの場合がバイス摺動面までの高さと口金の代理を0.01以内に何台でもそろえることができる並列仕様品が便利です。

「口深さ」から選定する

口巾もバイス選定のポイントとなります。
口深さを大きく越える背の高いワークは、長尺ワーク同様、ワークのビビリ、脱落の原因となります。
また、背の低いワークの天面加工では、ツールと口金の干渉も考えられます。

加工機械から選定する

「加工機械の種類」から選定する

マシニングセンタやフライス盤、研削盤など、加工機械にマッチしたバイスの選定が必要です。

  • マシニングセンタ

  • フライス盤

  • 研削盤

「加工方向(スピンドル方向)」から選定する

マシニングセンタでは、立形機、横形機により、生産方法・バイスの取り付け方法など異なるケースがあります。
それぞれにマッチした機種・使用方法を考慮する必要があります。

  • 立形マシニングセンタ

  • 横形マシニングセンタ

「加工方法(工程)」から選定する

量産・非量産・工程数・加工条件・加工機などにより、ワークのセッティング方法が異なります。
加工方法に適したバイスを選定することが生産性アップにつながります。

  • 並列バイスを使用したワークの多数個取り

「加工精度」から選定する

高精度なマシンバイスを選ぶ重要なポイントは次の5点です。

1.ワークが確実にクランプできること。十分な締付力があること。
2.バイス自体の精度が高いこと。
3.締付時、ワークが浮き上がらない構造であること。
4.強力な締付にも変形しない構造・材質であること。
5.高精度が長期間保持できること。

加工機械からマシンバイスを選定する場合は、「機械への取り付け」と「積載重量」への考慮も必要です。
特に、小型機械への並列(多連)バイスの使用時は、取り付け機械の積載重量制限に注意してください。

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