レベリングブロック選定のポイント

はじめに

レベリングブロックは、主にレベル(水平)を調整する機能をもつ機械要素製品です。
主に高精度なレベル調整が必要な重荷重装置に使用されます。


以下のような場合に最適です。

  • 重荷重な装置。
  • 装置の荷重を面で受ける場合。
    安定性が高く荷重に対しての変位が小さいため。
  • 装置の中央に設置を行いたい場合
    水平方向のボルトを回した簡単操作。
    遠隔操作付き製品もご用意。
  • 微調整を行いたい場合。
    ストロークが小さく、
    操作トルクも小さいため調整が容易。


ここでは、レベリングブロックの選定のポイントをご紹介します。

設置場所と数量から選定する

調整物にレベルポイント(座面)が設けられている場合、その位置・数量に合せて設置します。特に座面の設定がない場合、調整物が最も安定するポイントに設定します。一般的に端面側に配置し、必要に応じその中間にも配置します。
ただし、調整物の形状・剛性・荷重条件などにより、設置場所・個数を選定する必要があります。

ストロークから選定する

揚程はレベル調整が一般的に行なえる数ミリ程度となっております。
調整物の高さを調整する場合、荷重に耐えられ・レベリングブロックが安定して設置できるスぺーサーを付加する必要があります
また、設置面(フロアーなど)に揚程以上のバラツキ・傾きなどがある場合、ライナー(敷板)を付加します。

許容荷重から選定する

レベル調整は、原則として3点で行ない、調整後、調整物の剛性・荷重条件などにより、補助ポイントを設定します。これは、ポイント数が多くても主に3点に荷重が伝わるケースが多いためです。


また、荷重は常に均等に伝わることは極めて稀であり、レベルポイント・調整精度・調整物の構造・荷重条件 ( 偏荷重など ) により各ポイントでの荷重は異なります。


荷重条件からレベリングブロックの選定を行なう目安として、
レベリングブロック1個あたりの許容荷重 >(調整物の質量+積載物の質量)/ 3
とし、レベリングブロックは、すべてのポイント共、同機種を選定されることをおすすめします。

設置方法から選定する

アンカーボルトの利用について

レベリングブロックは、アンカーボルトを使用可能なタイプとそうでないタイプがあります。アンカーボルトが使用可能なタイプは、レベリングブロックに切欠きまたは貫通穴があいており、アンカーボルトが通せます。

  • 一般タイプ

  • アンカーボルト使用可能タイプ

据付方法
調整物を、レベリングブロック他の高さを考慮した仮置台に乗せます。アンカーボルトを吊り下げ、モルタル・エポキシグラウト等でアンカーボルトを固定します。


アンカーボルトが固定された後、レベリングブロックを設置し、レベル調整を行ないます。調整後、アンカーボルトを締め付けます。

設置について

フロアー面のバラツキ・傾きが大きい場合、一般的に、レベリングブロックの下にライナー ( 敷板 ) を付加します。ただし、定盤などで複数枚数を連続して据付ける場合でも、ライナー・レベリングブロックは独立させることが必要です。フロアーのバラツキ・傾きにより、隣のレベル調整に影響を及ぼします。


調整物をレベリングブロックに設置する場合、レベリングブロックの中央部にポイントがくるように設置します。
調整物の座面(ポイント)が狭く、片寄って設置された場合、レベル調整機能、耐荷重能力の低下の原因となります。


調整物が大型で中央部にレベルポイントがある場合・設置場所が壁面寄りなどで操作に支障を来たすケースでは、遠隔操作ハンドルが付いた機種が便利です。

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