脱炭素・グリーンエネルギー・EV開発などの試験環境を技術力と製造力でサポートします。
経験と実績に加え、デジタルエンジニアリングとの組合せで用途に応じた定盤の設計・製造・設置据付を提供いたします。
構造解析・振動対策などを駆使した技術を活用した製品提供と試験環境に応じた表面処理にも対応します。
構造解析 | 振動技術の融合 | 防錆処理 |
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ある条件下(荷重・拘束)における構造物の挙動(応力・変位)を理論値として、視覚的な表現・妥当性判断に用います。これにより、製作時に品質・剛性の高い製品を製作します。 |
専属の振動技術部門が試験環境作りをサポートします。試験設備から発生する振動の外部への伝達や外部からの試験設備への伝達軽減のため、現地測定・解析・対策までを一貫して対応します。 |
温度変化が大きい試験環境(-30°~80°)下でも結露に対して錆びにくくする防錆技術があります。 |
鋳造技術と精密機械加工技術で確かな品質の製品をご提供いたします。また、試験ニーズに合わせて架台・付属機器などの製品も提供できます。
鋳造技術 | 鋳造設備 | 機械加工 |
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長きにわたる技術の蓄積と溶湯解析により、内部欠陥を未然に防ぎ、質の高い鋳物を製作します。 |
高周波電気溶融炉2基にて月産500tonの生産ができます。小物から大物までの鋳物を安定、最短納期で製作します。 |
5面加工機をはじめとする大型加工機など各種マシニングセンターで精密機械加工を行います。このため、高精度・高品質な製品を製作します。 |
鋳鉄製の定盤は減衰性に優れ、機能を考慮した複雑な構造体や必要な面積を一体で鋳造できます。これにより、試験機や供試体のサイズなどに合わせて、必要な面積や組合せ方法から最適な試験環境を構築できます。
弊社の試験用定盤は、車両・建設機械・船舶などをはじめとするエンジンやトランスミッション、減速機・モータ・シャーシ等の性能や耐久性加振機による疲労評価、共振点の検出・開発評価に使用する試験機を取付ける基準平面として多く採用頂いております。
定盤エンジニアリング力の核である技術力と製造力を活かし、お客様のニーズや現場に合わせた、最適な試験環境づくりをご提案します。
■温度変化の大きい試験環境に対応する防錆処理
定盤全体に防錆効果の高い表面処理を施すことにより、-30~80℃の温度変化が大きい試験環境下で錆の発生を抑えます。メンテナンス性を向上し、精度維持及び長期使用を実現します。
<防錆処理における試験験例>
鋳物素材のテストピースにて、防錆処理あり / なしのサンプルに、100 時間の塩水噴霧試験(JIS-Z-2371)を 行い比較しました。
処理をしないテストピースは4時間で錆びたことに対し、処理を行ったテストピースは100時間を経過しても錆びることがありません。
過去の納入実績では、鋳肌面の出るような傷がなければ、30年以上錆びない実例もあります。
防錆処理なし(4時間後) | 防錆処理あり(100時間後) |
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■試験機の配管を考慮したピット構造に合わせた設置
架台の設置により嵩上げを行い、定盤とフロア面を同一面にすると共に試験機の配管を外周に配置できるようなピット構造に対応します。
架台の設置後には、コンクリートの打設を行うことで基礎と拘束し、剛性を高めることで試験稼働による揺れや変形を最小限に抑え正確な測定を実現します。
試験環境に必要な面積と位置から最適な製品選定、据付工期の短縮や運搬費のコスト低減をご提案します。
例として、必要面積に合わせた一枚ものの大型の定盤を挙げます。運搬・搬入する際は、大型トレーラーや誘導車が必要となり運搬費がアップする要素や、荷降ろしの際には大型重機なども必要となり、据付現場での取り回しが悪くなります。これにより、作業時間と据付工期が長期化する傾向があります。
弊社では搬入経路から据付先の現場を事前に確認し、要求精度を満たしつつ、コスト低減を考慮した仕様で対応します。
大型定盤1枚の場合 | 複数枚組合せの場合 | |
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使用重機 | 大型ユニッククレーン | フォークリフト |
トラック | 大型 + 誘導車 | 一般大型トラック |
搬入巾制限 | 定盤を立てるため専用機材が必要 |
一般機材で搬入できる |
人員 | 多 | 少 |
作業の危険性 | 高 | 低 |
コスト | 高 | 安 |
定盤上の試験機器から発生する振動は、床を経由し、階を隔て伝えることがあります。振動は、計測機器の正確な計測に影響を与えたり、床や壁にひびが入ったりと社屋へのダメージだけではなく、他階の作業者へのストレスとなり作業の妨げや気分が悪くなる原因となります。逆に外部からの振動が定盤上の試験機に伝わり影響を与えることもあります。
弊社では試験機からの振動を床へ・床からの振動を試験機に伝わらないように、振動技術と組合せた試験環境をご提案します。
振動障害が起こる想定や現場での振動測定を行い、測定データから分析・シミュレーションを行います。これにより、振動対策と定盤と組合せた製品を提供いたします。
また、出荷前には、現地での据付を想定した組付けと性能評価を行い、組付けトラブルの防止、除振・防振性能を事前に確認しています。これにより、確実短納期の据付と確実な性能をお約束します。
■出荷前検査
実際の試験機と供試体の同重量のダミーを搭載し、振動測定により性能を確認します。
■現地での振動測定
実機と供試体を搭載した現場で振動測定を行い、出荷前検査と同性能であることを確認します。
試験作業においては、供試体ごとに位置や幅が変わり、そのたびに取付や位置合わせなどの段取りが発生します。
供試体の重量やサイズが大きいものでは、段取りに多くの時間を費やし、試験工程が長くなる要因があります。
モーターや油圧機構を組合わせたXY方向にスライドするステージを設置し、段取が素早く行える試験環境をご提案します。
モータや油圧機構を組合せたステージを定盤に組み込むことで供試体の幅や位置に自動でスライドできます。
高精度な試験環境を作る定盤の据付には、工程管理や作業が大切です。
据付工程は、荷降ろしから始まり、架台やジャッキ設置・埋め戻し・養生・定盤搬入 / 設置・精度出し・清掃まであります。
各工程における作業には、定盤の特性を理解した作業手順・芯出し方法・重機の取り扱い・工程間の業者の連携や工期スケジュール管理・安全管理など多くの要素が必要になります。
お客様の現場の搬入経路や環境を事前に把握し、搬入から、コンクリートの打設・養生の工期短縮を可能にする埋戻し方法や材料も含め、高精度な据付まで一貫した対応で試験環境をつくります。
徹底した安全作業、工期管理も含め、前後工程の各業者との引継ぎなどもまとめることでお客様の負担を軽減いたします。
また、お客様指定の重機業者手配の場合は、アドバイザー(設置指導員)の派遣も対応し、お客様のご要望に柔軟に対応致します。
■据付の流れと工期(例:定盤2面設置)
事故や通行の妨げにならないように、事前に許可を頂いた停止場所を区画整備します。周囲の確認を行いながらフォークリフト等でトラックから荷降ろしし、据付場所まで運搬します。フォークリフトの操作を行う作業者と安全走行を行う誘導者を先導させて安全作業に徹します。 | |
製品搬入時と同様に、据付場所は区画整備を実施し、基準となる床からピットのレベル差を確認し、位置を決めるために墨打ちを行います。フォークリフト、天井クレーン、専用機材などを用い、ピット内へ架台を降ろし架台のレベル出しを行います。位置がずれないようにピットへアンカーを打ち、架台をしっかりと固定します。次工程はコンクリートを打設するため、ピット面と確実に接着されるよう打設するピット面を目荒らしします。 | |
ピット内に固定した架台の周囲に枠を設置し、コンクリートを打設します。隙間が生じた場合、コンクリートが硬化したあとにヒビや欠けが発生するため、細部まで充填されるようにバイブレータを用い確実に打設します。 打設後は養生期間を設け、確実に硬化させていきます。 容積などにより養生期間は変動しますがおおよそ2週間の養生期間を設定します。養生期間を短縮したい場合は、別途据付方法を変更し対応します。 |
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打設したコンクリートが確実に硬化したあと、フォークリフトや天井クレーン、専用機材等を用いて架台の位置に合わせて定盤を設置します。定盤のレベル調整に必要な部品の装着などを行い、接合する定盤同士の面に隙間がないように密着させ位置を確定させます。 | |
定盤のレベルを出すジャッキポイント位置と基準とした床が同一になるように定盤の高さを調整し仮締めにて固定します。次に、ジャッキポイント間の中間位置に水準器を配置し、ジャッキポイントを操作し、定盤上面全体のレベルを同一にし高精度な平面を作ります。ジャッキポイント全てを調整し高精度な平面を作り終えたら定盤を固定します。 | |
定盤の固定が終わり、定盤上面の清掃と区画整備した作業エリアの清掃、精度の検査証を作成し据付を完了します。 |
各種試験測定、設備や装置、金型などの組立や、金属板の曲げや打ち出し成型の強固なベースとして使用頂ける定盤です。 各工程の作業性に合わせてT溝や穴を施した仕様や、対象物の重量となる許容荷重から選択頂けます。 |
お客様の試験環境や測定環境に合わせて、サイズや精度から選択できるように標準品のラインナップを取り揃えております。
■検査・測定工程に使用する定盤
各種試験測定、設備や装置、金型などの組立や、金属板の曲げや打ち出し成型の強固なベースとして使用頂ける定盤です。 各工程の作業性に合わせてT溝や穴を施した仕様や、対象物の重量となる許容荷重から選択頂けます。 |
■測定機器
測定作業の補助するものや、加工機の基準出しに利用する機器として使用します。 測定する対象物の形状や測定方法、使用用途に合わせて選択頂けます。 |