そもそも振動とはどのようなところから発生し、どのような影響を及ぼすものか、また、対策の除振と防振の違いや内容を分かりやすく解説します。
振動は身近なもので、電車や車などの乗り物、チェーンソーや草刈り機などの振動工具、ラジオや楽器などの音楽機器から発生します。
これらの振動は人体に障害となる船酔い、睡眠妨害、不快感などの害をもたらすこともあれば、揺れ心地が良いと眠くなる作用をもたらすこともあります。
また、機器が強い揺れを受けて壊れたり、印刷や加工等の細かな作業ではズレとして影響を及ぼします。
つまり、振動は生活環境、作業環境、仕事環境を構成する大きな要因であり、快適な環境づくりに、人体または機器に有害な振動を抑える必要があるのです。
有害な振動とは、会社で新しく導入した機械がガタガタ揺れて落ち着かない、精度が出ない、加工機や印刷機が揺れてミスが生じる、会社の外に大通りや線路、繁華街、工場があり振動が多い環境で困っているなどの場合のことです。
除振・防振とは有害な振動を抑えることです。
うるさい音や障害となる(邪魔な)揺れを軽減(小さく)することを意味します。
除振・防振製品には主にばねやゴム、空気を使用しており、これらが振動を受け止めることで振動を抑える(小さくする)効果を発揮します。
身近な例を挙げますと、車はエンジン内で爆発が起こって前に進んでいるにも関わらず、乗っている人は大きな音や振動を感じません。これは搭載されたばねやゴムが振動を受け止めているからです。
除振、防振はいずれも有害な振動を小さくすることをいいますが、以下のように使い分けされます。
<除振>
外部からの有害な振動(電車、搬送車両、周辺設備の振動)が、床や地層を伝い、機器(保護・対策対象物)へ振動が伝わらないようにすること。
<防振>
振動を発する機器(圧縮機、送風機、加工機)から外部(床や接続された設備)へ振動を伝えないようにすること。
振動を嫌う精密測定機器(半導体・液晶製造検査装置や顕微鏡など)は、人体に感じられないほどの僅かな振動も検査結果に大きく影響してしまうため、床から伝わる振動を取り除く「除振」が必要となります。
また、除振とは反対に、振動が発生する機器(送風機やポンプ、工作機械など)の振動が、外部の検査機器等への影響を及ぼす場合は、振動が伝わらないように防ぐ「防振」が必要となります。
そもそも振動とはどのようなところから発生し、どのような影響を及ぼすものか、また、対策の除振と防振の違いや内容を分かりやすく解説します。
振動対策を行うには4つの要素「周波数」「変位(振幅量)」「速度」「加速度」の理解が必要です。
ここでは、「周波数」と「変位(振幅量)」について事例を交えて分かりやすく解説します。
振動対策を行うには4つの要素「周波数」「変位(振幅量)」「速度」「加速度」の理解が必要です。
ここでは、「速度」と「加速度」について事例を交えて分かりやすく解説します。
振動対策の製品はさまざまありますが、なぜ振動を抑制できているのでしょうか?
ここでは弾性と粘性の機能や役割、どのような振動対策に効果的か分かりやすく解説します。
防振・除振製品には、振動を減衰する良い効果と増幅させて悪影響を及ぼす効果があります。ここでは、どのような特性を持っているのか伝達特性グラフを用いて分かりやすく解説します。
対策には体感的に「ブルブルを抑えたい」ではなく、「現状の1/2に抑える」といった、目標数値の明確が必要です。ここでは、対策前に設定する許容(合格)基準とその設定方法について分かりやすく解説します。
振動を対策するには、障害振動の把握から稼働確認まで多くの工程があります。
ここでは、対策するまでの一連の工程を分かりやすく解説します。
対策したけど効果が無い、悪くなった要因の一つとして、共振という現象があります。
ここでは、共振という現象に関わる固有振動の理解も含めて分かりやすく解説しています。
対策したけど効果が無い、悪くなった要因の一つとして、重心位置が高いことによる揺れの障害があります。
ここでは、振動ではなく、揺れの対策について分かりやすく解説しています。
対策したけど効果が無い、悪くなった要因の一つとして、対象機器などの剛性がないことによる揺れの障害があります。ここでは、振動ではなく、剛性の有無による影響の違いや対策のポイントを分かりやすく解説しています
お客様から相談を受けた振動対策の事例をご紹介します。ナベヤの除振・防振製品を使ってどのような対策ができるのか、振動問題でお困りの方はぜひ参考にしてください。