福岡県 / 機械部品製造メーカ様
□630横形マシニングセンタを新規導入しましたが、予定していたよりも稼働率が低く、仕事量が多い□400や□500の横形マシニングセンタのワークも加工が行えないかと検討されていました。
ただ□400や□500用のイケール治具を□630用に新規に作り替えるには費用と時間がかかり、さらにそれぞれの機械の稼働率が増減した場合は、新規に作成した治具が無駄になってしまう可能性もあるため、できれば既存の治具を活用したいとご相談をいただきました。
既存の□400や□500のイケール治具を□630横形マシニングセンタに搭載できるよう、機械や治具の形状にあわせて自由に設計・設置ができ、治具の位置決めとクランプが同時にできる「Q-ロックエレメント」をご提案しました。
□400、□500のイケール治具にQ-ロックエレメントQLT32ブッシュを取り付け、□630横形マシニングセンタの1パレットに□400、□500、□630のイケール治具が搭載できるよう、複数のQLT32ピンを取り付けたベースプレートを製作しました。
そのため、各機械の稼働状況によって既存のイケール治具を□630横形マシニングセンタに搭載できるようになりました。
製品名 | Q-ロックエレメント ピン(ネジ式) Q-ロックエレメント ブッシュ(ネジ式) |
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特長 | Q-ロックエレメントは治具の高精度な位置決め(繰り返し3μm以内)と素早いクランプを可能にする部品で、ネジ式・油圧式・空圧式の3種類があり、交換頻度やワークサイズなどに合わせて適宜お選びいただけます。 外段取りをする場合に長けていて、一度治具の芯出しを行えば2回目からは精度の確認が不要となります。 |
□400や□500横形マシニングセンタの仕事量が多い場合は、□630横形マシニングセンタに改造したイケール治具を載せて加工が行えるようになり、稼働率の問題が改善しました。
また当初の懸念材料であった費用と時間の問題に関してもベースプレートと既存の治具の改造費だけで済み、治具製作時間も抑えることができました。
この結果、各機械でバラつきがあった機械稼働率の平準化も進み、工場全体のコスト削減につながりました。
□630横形マシニングセンタに□400や□500のイケール治具を取付・加工するのは、取付穴位置の違いや位置決めが困難なため通常では行われませんが、今回、Q-ロックエレメントを採用したことでこの問題はなくなりました。
またQ-ロックエレメントが持つ誰でも簡単に位置決めとクランプができる特徴により、通常15分程度はかかるイケール治具の設置時間も3分程度に抑えられ、無駄な段取り時間も大幅に短くなりました。