愛知県 / 自動車部品金型メーカ様
素材ワークの歪みが大きく、都度、歪み取りの工程にとても時間がかかっていました。
上面の面削を行う際に側面をクランプするとクランプ歪みが出てしまい、大きく平らな素材ワークのためサポートジャッキで中央を支えたいのですが、スペースの都合でジャッキが入らず、加工中にどうしてもビビリが入ってしまうせいで加工効率が上がりにくいとお悩みでした。
素材ワークの歪み取り時間の短縮と、クランプ歪みや加工中のビビリを解消するために磁気の力でワークを固定する「マグネットチャック」を導入、機械テーブルへ設置しました。マグネットチャックは磁力を使ってワークを下面だけで支えるため、上面の面削を行う際も側面でクランプする必要がなく、側面をクランプしていた時に起こっていたクランプ歪みが発生しません。今回は素材ワークのサイズに合わせてマグネットチャックを5枚並べて、その上にマグワークサポートを配置することでビビリの原因となっていたワークの中央部分までしっかり吸着して支えられるようになりました。
また、5台導入したマグネットチャックのコネクターに延長ケーブルを追加して1箇所にまとめることで、オペレーターがワークの周りを移動しなくてもワークをクランプできるようにして、クランプの時間の短縮も図りました。
製品名 | マグネットチャック |
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特長 | 強力な磁力による吸着でワークをクランプします。 誰でも簡単に秒速クランプが可能で、治具の干渉もなく五面加工が可能となります。 |
製品名 | マグハイトブロック |
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特長 | マグネットチャック上にボルトで固定してチャック上面を保護します。通常は、3箇所にマグハイトブロックを配置して、ワークの高さ方向の位置を決めます。 ワークを嵩上げすることにより、貫通穴ドリルなどの干渉も回避できるのが特長です。 |
製品名 | マグワークサポート |
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特長 | 歪んだワークやビビリやすいワークのサポートをするためにマグネットチャック上に設置して使用します。ワークの高さを決めるために設置したマグハイトブロックの補助としてマグワークサポートをできる限り多く設置すれば、その分吸着面積と共にクランプ力も増え、精度が安定します。 |
確実なクランプが可能になったことで、ワークのサイズによっては歪み取りの時間が70%削減でき、加工中のワークのビビリが解消されることで加工効率が向上しました。
さらにマグネットチャックのボタンひとつでクランプ・アンクランプが出来る機能を活かし、5台導入したマグネットチャックのケーブルを1ヶ所に集約。クランプ作業にかかっていた時間が15分から3分へ短縮されました。