京都府 / 機械部品製造メーカ様
セラミック加工を行うために2種類の専用治具を用意して製品の加工を行っていましたが、治具交換の手間と精度の再現が困難なため、2台の立型マシニングセンタにそれぞれの治具を固定し、治具の交換は一切せず加工を行っていました。
ただ、ワークの種類や数量によっては1台のマシニングセンタだけフル稼働をしていて、もう1台のマシニングセンタは稼働をしていないという状況が度々発生していました。治具の交換さえ簡単にできれば2台のマシニングセンタを効率よく稼働することができるので、精度を維持したまま治具の交換を簡単にできないかとご相談をいただきました。
治具の位置決めとクランプが同時に行える「Q‐ロックエレメント」を使用した治具の交換方法を提案しました。
Q-ロックエレメントは、Q-ロックブッシュとQ-ロックピンの凹凸をあわせて固定することでクランプを行います。とても高い精度(繰り返し 3μm以内)でクランプが可能で、治具段取りなどの時間の短縮が行える製品です。コストやクランプ力によってネジ式・油圧式・空圧式が選べ、さらにピンタイプ・ホールタイプなどを取り揃えています。
マシニングセンタの治具交換を高い精度で行う場合に最適の製品で、今回のように治具の交換を容易にして稼働率を上げる他にも、ワークの固定などを機械の外で行う外段取り化にも最適な製品で、加工中に機械の外で別の治具のワークをクランプしておき、加工後に直ぐに機械にセットすることで段取り時間の短縮が可能になります。
製品名 | Q-ロックエレメント ピン(空圧式単動) Q-ロックエレメント ブッシュ(空圧式・油圧式) |
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特長 | Q-ロックエレメントは治具の高精度な位置決め(繰り返し3μm以内)と素早いクランプを可能にする部品で、ネジ式・油圧式・空圧式の3種類があり、交換頻度やワークサイズなどに合わせて適宜お選びいただけます。 外段取りをする場合に長けていて、一度治具の芯出しを行えば2回目からは精度の確認が不要となります。 |
位置決め精度の再現性に悩むことなく、機械の専用機化が解消、稼働率のバラつきが改善できました。
また1台がメンテナンスに入っている場合は、もう1台で加工を行えば良いので、急な納期に悩まされることもなくなりました。