「治具ってすごい!アカデミー」第4回では治具構想のポイントとなるZ方向の位置決めについて解説します。
安定した位置決めをするための考え方をきちんと身につけましょう。
位置決めが不安定になる要因は基準座の位置・高さのバラつきや、ワーク素材の基準面のバラつきなどがあります。
ワークに受けポイントの指示がない場合は、位置決めの3点で囲まれた面積をできるだけ大きくすることで安定した位置決めが可能になります。また、重心が三角形の中に入ると安定させることができます。
下図のように2点間の受けるポイントの距離が長い方が基準座高さのバラつきの影響を小さくすることが出来ます。
基準受け座面が大きいと実際の基準ポイントとズレが生じて位置決めが不安定になります。安定した位置決めをするためには、面圧による圧痕に気を付けながら基準座とワークの接触面積をできる限り小さくすることが大切です。アルミ等の柔らかい材質の場合は、基準受け座面を大きくした方が圧痕が付きにくく、圧痕が問題にならないような鋳肌面には、点基準(SR)が適しています。しかし、高さ精度の測定が行いにくいため注意が必要です。