1.仕様の確認
・各製品の仕様を確認の上、ご使用下さい。
・ワークサポートとクランプを対向で使用する場合、サポート力はクランプ力の1.5倍以上でご使用下さい。
2.回路設計の考慮
・油圧回路の設計に当っては、「油圧シリンダの速度制御回路と注意事項」をよく読み、適切な回路を設計して下さい。回路設計を誤ると機器の誤作動、破損などが発生する場合があります。
3.必要に応じた、ワークの仮止め設置
・軽量ワークに、複数のサポート使用時は、プランジャバネ力がワーク重量を上回り、ワークを押し上げる場合があります。
4.プランジャには、アタッチメントが必要
・必ず、アタッチメントを取付けた状態で使用してください。プランジャバネを固定するものがなくなり、プランジャが上昇しません。
・アタッチメントには必ずOリングをセットして下さい。切削液等が侵入し、動作不良の原因となります。
5.溶接ジグ等に使用時は、プランジャ表面を保護
・スパッタ等が摺動面に付着すると、摺動不良が発生し、正常なサポート機能は得られません。
6.プランジャ動作時間を、供給油量で調整
・目安は、フルストロークで0.5~1秒程度です。
・単動シリンダと同様に、リリース時の速度低下を考慮して、チェック<弁付き流量調整弁(メーターイン)をご使用下さい。
・動作速度が早い場合、ワークに衝突後の跳ね返りが大きく、ワークと隙間が生じた状態でロックする場合があります。
1.使用流体の確認
・必ず「油圧作動油リスト」を参考に適切な油をご使用下さい。
2.配管前の処置
・配管、管継手、ジグの油穴等は、十分なフッラシングで清浄なものをご使用下さい。
・回路中のゴミや切粉等が、油漏れや動作不良の原因になります。
・一部バルブを除く当社製品には油圧系統や配管等のゴミ、不純物侵入を防止する機能は設けていません。
3.シールテープの巻き方
・ネジ部先端を1~2山残して巻いて下さい。
・シールテープの切れ端が油漏れや動作不良の原因になります。
・配管施工時には機器内に異物を混入させないため、作業環境を清浄にして、適正な施工を行って下さい。
4.油圧回路のエア抜き
・油圧回路中に多量のエアが混入したまま使用すると、動作時間が異常に長くなります。
配管施工後または、ポンプの油タンクが空になった状態でエアを送り込んだ場合は、必ず以下の手順でエア抜きを実施して下さい。
①油圧回路の供給圧力2MPa以下にして下さい。
②クランプ・シリンダ・ワークサポート等に一番近い配管継手部の袋ナットを1回転緩めて下さい。
③配管を左右に揺すり、配管継手の喰込み部を緩めて下さい。エアの混入した作動油が出てきます。
④エアの混じりが無くなれば、袋ナットを締付けます。
⑤さらに、油圧回路中の最上部及び、末端のクランプ付近でエア抜きすると、より効果的です。(ガスケットタイプを使用する場合は、油圧回路中の最上部付近にエア抜き弁を設置して下さい。
5.緩みのチェックと増し締め
・機器取付け当初は初期なじみによりボルト、ナット等の締付け力が低下します。
適宜緩みのチェックと増し締めを行って下さい。
メーカー名 | 耐磨耗性作動油 | 多目的汎用油 |
昭和シェル石油 | テラスオイル32 | テラスオイルC32 |
出光興産 | ダフニースーパーハイドロウ32A | スーパーマルチ32 |
新日本石油 | スーパーハイランド32 | スーパーマルパス32 |
コスモ石油 | コスモハイドロAW32 | コスモNEWマイティスーパー32 |
ジャパンエナジー(JOMO) | ハイドラックス32 | レータス32 |
エッソ石油 | ヌトーH32 | ヌトーH32 |
モービル石油 | モービルDTE24 | モービルDTE24ライト |
キグナス石油 | ユニットオイルWR32 | ユニットオイルP32 |
冨士興産 | フッコールスーパーハイドロール 32 | フッコールハイドロールDX32 |
松村石油 | ハイドロール AW32 | - |
日本サン石油 | サンビス832 | サンビス932 |
カストロール | ハイスピンAWS32 | - |
※表中の製品により海外で入手困難な場合がありますので、海外でご購入の際には各メーカーにお問合せ下い。
油圧シリンダの動作速度を制御する場合の回路は以下のことに注意して、油圧回路設計をして下さい。
回路設計を誤ると、機器の誤動作、破損などが発生する場合がありますので、事前の検討を十分行ってください。
単動シリンダの速度制御回路
スプリングリターン式の単動シリンダは、リリース時の回路流量が少ないとリリース動作不良(スティック動作や動作停止)が発生したり、リリース時間が極端に長くなります。チェック弁付流量調整弁を使用し、ロック動作時の流量のみ制御してください。
また、動作速度に制約のあるシリンダ(スイングクランプ。油圧コンパクトシリンダ等)の制御は、なるべくシリンダ毎に調整弁を設置してください。
リリース時に、リリース動作方向に負荷がかかりシリンダを破損させる恐れのある場合は、チェック弁付流量調整弁を使用し、リリース側の流量も制御してください。(スイングクランプで、リリース時にレバー重量がかかる場合も該当)
複動シリンダの速度制御回路
複動シリンダの速度を制御する場合、ロック側・リリース側共にメータアウト回路としてください。
メータイン回路では、油圧回路中の混入エアの影響を受けやすく、速度制御が困難です。
但し、メータアウト回路の場合、次のことを考慮して油圧回路設計を行って下さい。
①複動シリンダと単動シリンダを併用するシステムでは、基本的には同一回路での制御はしないでください。
単動シリンダのリリース動作不良が発生したり、リリース動作時間が極端に長くなります。
単動シリンダと複動シリンダを併用する場合は、次の回路を参考にして下さい。
○制御回路を個別にする。
○複動シリンダ制御回路の影響を受けにくくする。
但し、タンクラインの背圧によっては、複動シリンダ動作
後に単動シリンダが動作することがあります。
②メータアウト回路の場合、供給油量によってはシリンダ動作中に回路内圧が上昇する恐れがあります。流量調整弁を用いてシリンダへ供給される油量を予め少なくすることで、回路内圧や上昇を防止することが可能です。特に、シーケンスバルブや動作確認の圧力スイッチを設置するシステムでは、設定圧以上の回路内圧が発生すると、システムが成立しなくなるため、十分考慮してください。
1.Oリングの欠損に注意
・ジグに取付ける際、底面シール用Oリングの傷や欠損に注意して下さい。
Oリングにはグリースを適量塗布してください。(乾燥状態では取付けるとOリングが欠損する恐れがあります。)
2.ピストンの抜け落ちに注意
・組付け時、シリンダからピストンが抜け落ちた場合、必ずピストンをシリンダに挿入した後、底面のOリング取付けて下さい。先にOリングを取付けるとOリングを挟み込み切断する可能性があります。
3.本体の取付
・本体の取付は下表のトルクで締付けて下さい。形式 | ネジサイズ | 締付トルク(N・m) |
PCSA0160 | M16X1.5 | 16 |
PCSA0221 | M22X1.5 | 40 |
PCSA0241 | M24X1.5 | 63 |
PCSA0301 | M30X1.5 | 100 |
PCSA0361 | M36X1.5 | 250 |
PCSA0451 | M45X1.5 | 400 |
PCSA0551 | M55X2 | ※630 |
4.コンタクトボルトの取付け
①コンタクトボルトの取付け、取外しの際は、必ずピストンロッドを先端の二面巾にスパナを掛け、ロッドの廻り止めを行ってください。
形式 | ネジサイズ | 締付トルク(N・m) |
PCSA0160 | M5X0.8 | 4.0 |
PCSA0221 | M6 | 5.0 |
PCSA0241 | M6 | 8.0 |
PCSA0301 | M8 | 16 |
PCSA0361 | M8 | 25 |
PCSA0451 | M10 | 50 |
PCSA0551 | M12 | 100 |
5.使用流体の確認
・必ず油圧作動リストを参考に適切な油をご使用ください。